-小・中学生のお子様の保護者の方へー

  メガネをかけていると近視が
  進むことがわかってきました

近視が進む原理がわかってきました。現在の理論(軸外収差理論)では、近視の進行を防ぐためには極力メガネをかけない方が良いのです。望ましいのは、効果が期待できる順に以下のとおりです。

 ①オルソケラトロジー
 ②多焦点コンタクトレンズ
 ③二重焦点眼鏡


年齢で近視を発症するほど将来近視が進み、網膜剝離や緑内障など失明につながる病気を発症しやすくなります。

中等度近視では
 緑内障4倍、網膜剥離9倍、近視性黄斑変性症73倍
強度近視では
 緑内障14倍、網膜剝離13倍、近視性黄斑変性症845倍

オルソケラトロジーの近視抑制効果は約30~60%と考えられています。
50%抑制できれば強度近視になる率を90%以上減らすことができます。
多焦点コンタクトレンズの近視抑制効果は約30%と考えられています。
33%抑制できれば強度近視になる率を73%減らすことできます。

「こんな小さい子に」と思われるでしょうが、低年齢で近視を発症するほど、将来近視が進行しやすく、失明を予防するための対策が重要です。
オルソケラトロジーは寝ている間だけハードコンタクトレンズを入れて、角膜の形を変えて近視を矯正するものです。日中裸眼で生活できますが、近視の進行を抑制する効果があることが確認されました。
以下に、東京医科歯科大学の先端近視センターのホームページに掲載されているオルソケラトロジーの記事をご紹介いたします。
 
   
   
   
安全面がご心配かと思いますが、当院では万全な対策を講じております。レンズには、人それぞれ微妙に異なる目の形状や乱視に合わせて細かいカスタムメイドができる、国産のメニコンオルソKレンズを採用しています。また、費用にはレンズ代と定期検査代を含んでおりますので、1年ごとに新しいレンズに交換し、定期的に目とレンズの検査をさせていただきます。とくに小学生の方には、定期検査は1か月毎に受けていただけます。また、当院が最善と思うレンズケア用品を使っていただきたいので、定期検査のたびに当院推奨のこすり洗い洗浄液、ポピドンヨード消毒液、タンパク洗浄液、装着液をプレゼントさせていただきます。また3か月ごとに、レンズケースとレンズを外すスポイトもプレゼントして新品に交換させていただき、感染症を極力予防していきます。

オルソケラトロジーは健康保険がきかず、初年度169,000円と高額な自費診療です。治療を提供する側としては、必要経費に対して決して高すぎることはないのですが、治療が望ましい方々、とくに効果が期待できる若いご家庭ほど負担が重いと思いますので、99,000円からの学童割引をご用意させていただいております。本気でお子様方の目の健康に貢献したいと思っています。それでも安い金額ではありませんが、親御様からお子様への生涯の贈り物とお思いいただけたら幸いです。

             日本眼科学会認定専門医
             日本コンタクトレンズ学会会員
             オルソケラトロジー認定医
              院長 杉本英之
 
   
   
   
 
   
   
  小学生にプレゼントする洗浄液等

廉価なものをお渡しするのでありません。
むしろ逆です。
非常に大切なものだからです。

オルソケラトロジーについて最初は慎重に思っていました。
しかし、学会等で近視進行抑制効果の論文の数々が、最高レベルの信頼度で認められるようになりました。
それを知ってやらないのは眼科医として責務を果たしていないと思いました。
ただ、
オルソケラトロジーを開始しても中断せざるを得ない場合が2つあります

1つは感染症で、失明の危険性まであります。
もう1つはアレルギー性結膜炎です。
「高額の自己負担をしていただいたのに、かえって悪くなるようなことが許されるのだろうか」と悩みました。

しかし、できる限りの対策をすれば、その危険性は極限まで減らせると考えました。
それはケア用品とケア方法です。
当院では、メーカーから無料提供されるスタートセットのケア用品ではなく、独自で選んだケア用品をプレセントしています。
ケア用品を自分で入手してくださいということにすると、製品の違いが分からず安いというだけで購入される危険があるからです。
ケアにより感染症とアレルギー性結膜炎をどう予防していくかをお話しいたします。


感染症に対して

発生頻度
日本でのオルソケラトロジーによる感染症の発生率は、年間に1万人当たり3.1回です。
これは他のコンタクトレンズと比べ決して多い頻度ではなく同程度です。
また、多くは20歳代前後のケアをきちんとしていない人で起こっています。
小児でのオルソケラトロジーは、保護者がしっかり管理するので重篤な感染症はかなり少ないと思われます。

対策
さらに感染予防を徹底するため、まず洗浄液を微粒子入りのものを使っていただきます。
透明な洗浄液とは洗浄能力が格段に異なります。
レンズを傷つけることもありません。

次に、ポピドンヨード消毒液で消毒していただきます。
オルソケラトロジーの2大原因菌は、緑膿菌とアメーバですが、これはアメーバを殺菌できる唯一の消毒液で必須です。

最後に、タンパク洗浄液です。
原則的に月1回とされていますが、週1回分をお渡ししています。
これにより、複雑な形状のレンズのこすり洗いできない部分の汚れを取り除くことができます。
除菌能力も高いです。
またレンズ表面が滑らかになります。
このため装用感が良くなり、アレルギー物質が付着したり、細菌類が繁殖する足場がなくなります。

また、盲点なのがレンズケースとスポイトです。
これも長期使用によりアメーバ等が繁殖し、そのようなスポイトの使用によりレンズにアメーバをつけている場合があります。
当院では、3か月ごとに古いものと交換に、新しいものをお渡しいたします。


アレルギー性結膜炎に対して

コンタクトレンズそのものにアレルギーは出ません。
コンタクトレンズに付着した汚れや洗浄液にアレルギーを起こします。
そのために、さきほど申し上げたように、微粒子入りの洗浄液やタンパク洗浄液の1週間ごとの使用により、極力汚れを取り除きます。
また、レンズに洗浄液の残存があると、アレルギーを生じる場合がありますので、レンズ装用前には、
十分すぎるくらいのすすぎをしていただきたいと思います。
最後に、レンズを入れる時と外す時に使う装着液と脱着液は、防腐剤が入っていないものを選んでいます。防腐剤がアレルギー性結膜炎の原因になりうるからです。
 
 
   
1か月毎にお渡しする洗浄液類   
バイオクレン
ミクロン
こすり
洗い
洗浄液
洗剤だけでなく微粒子が入っているので、透明な洗浄液に比べ、脂質汚れや化粧品汚れの洗浄能力が格段に高い。
微粒子はポリマー系で丸いので、レンズを傷つけることはない。
1箱
クリアデュー
O2
ポピドン
ヨード
消毒液
ウイルス・細菌を99%以上除菌。
それに加え、アメーバを除菌できる唯一の消毒液のため必須。
洗浄効果、タンパク除去効果もある。
装用前に水道水で十分すぎるくらいすすぐこと。
1箱
プロージェント タンパク
洗浄液
レンズに固着したタンパク汚れを除去する強力な洗浄液。
除菌能力も高い。
レンズ表面の無機質を除去するので、レンズ表面がきれいで滑らかになるので、装用感もよくなる。
時間がたっても中和されないので、とくに装用前に水道水で十分すぎるくらいすすぐこと

A液・B液

4セット
ティアーレ
うるおい
フィット
レンズ
装着液
レンズ装着後の入れ心地を良くする。
1回ごとの使い捨てなので清潔。
防腐剤が入っていないので、アレルギー性結膜炎を起こしにくい。

1箱
 ソフト
サンティア
点眼液
レンズ
脱着液
レンズを外す前に5分位前に点眼することで、レンズが外しやすくなる。
防腐剤が入っていないので、アレルギー性結膜炎を起こしにくい。
点眼液のラベルに日付を記入し1週間ごとに交換する。

1箱
(4本)
 
 
   
3か月毎にお渡しする備品類   
スポイト 古いものと交換で  1個
専用レンズケース 古いものと交換で  1個
 
 
   
   
   
   
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