近視進行予防−情報最前線−
強度近視:病的近視
 −8D以上は人口の約1%(日本)
 失明原因の第5位
 0.1未満視力原因の第1位

強度近視による失明原因
 @MD
 ANTG

 進行すると眼軸延長、後部ぶどう腫形成

正視化現象
 眼軸長の延長
  →角膜・水晶体前面の扁平化、前房深度↑で釣り合いが取れる(代償)
  角膜による代償は1.5才まで
  水晶体による代償は10才くらいまで
 近視は8才〜16才に進行
 小児人工水晶体眼は4才頃まで急速に近視化、その後徐々に近視化(程度には個人差あり)

遺伝因子
 両親近視、片親近視は両親正視より眼軸延長
 一卵性双生児は二卵性双生児より相関大
 Genome-wide association study
  15q14,15q25は強度近視のみでなく軽・中等度近視にも関係
 だが遺伝がすべてではない

環境因子
 遺伝因子をもった個体が環境負荷を受けると近視化

 近視化の要因
  高学歴
  近業
  都市生活者
 近視化しにくい要因
  屋外活動
  母親の喫煙

 低矯正眼鏡は近視化予防効果なし

軸外収差による近視化
 周辺部網膜のHyperopic defocusが近視化を起こす
 網膜像のボケを感じる細胞
  Amacrine細胞が候補

ON OFF経路と近視化
 近視化はON OFFのバランスが関与

NO合成阻害薬による近視化抑制
 アトロピン、ピレンゼピンの点眼は近視化抑制
  0.01%アトロピン点で0.4D/年の抑制効果

色収差と近視化
 錐体の近視化
  緑の錐体刺激で近視化抑制

脈絡膜と近視化
 毛様体筋のトーヌスで規定される脈絡膜の張力が眼軸延長に関係する機械的な力となる

近視化の臨床例
 成長期の形態覚遮断→近視化
 網膜有髄神経線維→近視化
  周辺部にあったとしても中心窩が近視化
 外斜視+不同視→不同視差↑

近視進行予防study
 累進多焦点眼鏡PAL and/or 点眼
  近視化抑制 0.07D/年
 0.5%アトロピン点眼+PAL
  近視化抑制 0.67D/年
 軸外収差補正眼鏡
  周辺部網膜も焦点が合う
  30%/年の進行抑制効果(中国)
  あと1年半で日本でも結果が出る見込み
  (現在のところ、0.34D/6M)
 Bifocal CL
  34%の近視抑制
 Ortho-K
  39%の眼軸延長抑制効果

強膜補強術
 後部ぶどう腫のRemodeling

まとめ
眼軸延長防止のStrategy
 像←軸外収差抑制(眼鏡、CL、Ortho-K)
 網膜内情報伝達系←点眼(アトロピン、Pirenzepin)
 Remodeling…強膜補強術

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