眼感染症の初期治療を変える高濃度抗生物質点眼液

T.薬剤耐性菌の現状

耐性菌が抗菌薬開発を凌駕
 瞬く間に世界中に伝播

MRSA
 CA−MRSA 市中
 HA−MRSA 院内

原因…病院での抗菌剤乱用が原因ではない
   さまざまな所でニューキノロンを含む抗生物質使用
 家畜 48%
 農薬 18%
 養殖魚 10%
 外来処方 19%
 院内処方 5%

 新たな伝播経路
  食物
  水系
  ペット
  医療従事者

 東南アジアは耐性菌だらけ
  抗菌剤が自由に売買・使用されている


U.抗菌薬の適正使用

耐性誘導発見によるWリング形成
抗菌薬は耐性菌が発現しやすい濃度域がある

高濃度…感受性菌・耐性菌発育阻止
MPC(mutant prevention concentration)…感受性菌発育阻止・耐性菌増殖
MIC(minimum inhibitory concentration)…感受性菌増殖・耐性菌増殖

MPCとMICの間をMSWを言う

MPC高い・MSW広い→耐性菌誘導
MPC低い・MSW狭い→すべての菌を死滅

MPCを超えない少量投与→耐性菌出現


V.新たな点眼液への期待

細菌と抗菌薬の接触時間はMICは18〜24時間
だが実際は短時間しか接触しない
短時間接触後の抗菌効果の視標がPABE

クラビット点眼液1.5%は優れたPABEを示した

感染初期に、抗菌力の強い薬剤によって、強く短く叩くのが原則


W.抗菌薬の比較

時間依存性薬剤…投与回数↑
 PCs
 CEPs
 ポリペクチン

濃度依存性
 ニューキノロン…1回投与量↑





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