ちょっと本気で眼形成外科
T.上眼瞼下垂と下眼瞼内反症
上眼瞼下垂
鑑別診断
@先天下垂
A後天下垂
B偽眼瞼下垂
@−1 先天下垂:単純性
@−2 先天下垂:瞼裂狭小症候群
@−3 先天下垂:マーカスガン
@−4 先天下垂:先天外眼筋線維症
A−1 後天下垂:動眼神経麻痺
重症筋無力症
テンシロンテスト
上方視テスト…30秒後下垂
バセドウ病を合併しやすい
バセドウ病もMGを合併しやすい
A−2 後天下垂:慢性進行性外眼筋麻痺
Kearus-Sayre症候群…網膜色素変性症+
A−3 後天下垂:眼咽頭ジストロフィー
フランス系カナダ人
A−4 後天下垂:ホルネル症候群
交感神経麻痺…縮瞳
フェニレフリンテスト→眼が開く
A−5 後天下垂:外傷性
手術せず自然回復を半年待つ
A−6 後天下垂:機械性
例)粘液腫
B−1 偽眼瞼下垂:眼瞼皮膚弛緩症
B−2 偽眼瞼下垂:眉毛下垂
眉毛を上げる
B−3 偽眼瞼下垂:眼瞼痙攣
BUT短縮…ドライアイと誤診される
治療:ボトックス
B−4 偽眼瞼下垂:無眼球
義眼床形成
B−5 偽眼瞼下垂:眼球陥凹
例)眼窩底骨折
B−6 偽眼瞼下垂:下斜視
例)甲状腺眼症
B−7 偽眼瞼下垂:バセドウ病眼症の片眼眼瞼後退の反対側
治療:患側の眼瞼延長
B−8 偽眼瞼下垂:外斜視の片目つむり
下眼瞼内反症
退行性下眼瞼内反症…加齢性
先天性睫毛内反症
手術適応
流涙、眼脂多い…適応
少々のSPK…非適応
睫毛乱生
麻痺性下眼瞼内反症
瘢痕性下眼瞼内反症
U.眼瞼の腫瘍
霰粒腫
治療
自然経過
ステロイド注射
手術…軽結膜法
上眼瞼…動脈は瞼縁から3mm
下眼瞼…動脈は瞼縁から4mm
癌
粥状物(−)
5〜10%に誤診例
脂腺癌
高齢女性の上眼瞼に多い
1/5 初診時、霰粒腫と誤診
50才以上→悪性腫瘍の可能性大
通常の霰粒腫の性状と異なる→全例病理検査を行う慎重さが必要
繰り返す霰粒腫→悪性腫瘍を疑う
やや◎えぐれ(+)
◎毛がなくなる
結節型・浸潤型
移転率 17〜28%
5年生存率 90%以上
基底細胞癌
後発部位:下眼瞼内側部>内眥部
転移 0.02〜1%
5年再発率 初発例で0〜2%
扁平上皮癌
結膜から発生
薄い皮膚色の高齢者(とくに60才以上)
メラノーマ
厚さ0.76mmを超えると転移の確率高い
細胞接着が弱いので、非常に転移しやすい
黒い腫瘍でメラノーマ鑑別困難な場合、生検は不可
脂漏性角化症
表皮由来…表面ざらざら
母斑
真皮由来…てかてかしている
2week rule
悪性腫瘍は生検2週間以内に手術…理想、現実には無理
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