T.緑内障ガイドライン

 GON
  ISGEO
   カテゴリー1:形態の異常と対応する機能異常
        2:明らかな形態異常
        3:緑内障様機能異常

 緑内障
  視神経に特徴的変化
  視野に特徴的変化+隅角検査で病型

 EBMある緑内障治療
  眼圧を強力に下降
   POAG
    薬物が第一選択
    単眼→併用
  併用
   同じ薬作用の併用はだめ

 AGIS
  OAG患者で手術で眼圧下降
   18mmHg以下100%達成→視野進行(−)
 CNTGS
  NTGで30%眼圧下降→有意に視野維持率高い

 目標眼圧(緑内障ガイドライン)
  無治療眼圧から20%または30%の下降率
  日本人の平均眼圧は欧米に比べ約1mmHg低い

 HFA
  1dB   緑内障疑い
  〜6dB  早期緑内障
  〜12dB 中期緑内障
  〜20dB 進行期緑内障
  20dB〜 末期緑内障

 目標眼圧の因子
  進行眼ほど低く
  年齢と予測される余命
  眼圧レベル
  血管(DH,DM,BRVO)
  変動幅
  近視
  家族歴

 厳密な目標眼圧の問題点
  薬剤が増加
  手術が早期になる


U.緑内障薬物治療:新薬とアドヒアランス

 問題点
  眼圧下降には複数の薬剤が必要
  アドヒアランスが悪くなる

 アンケートでの忘れずに点眼できる回数
  青壮年(就労者)1〜2回/日
  自覚症状なしの患者さん 1〜2回/日  
  進行している患者さん 点眼増加を厭わない
  1〜2回/日なら94%が守れた

 コソプトの効果
  チモロール単独より有意に眼圧↓
  配合剤と単剤併用では非劣性
   ただしやや併用が勝る

 配合剤
  コンプライアンス↑
  PG+β+CAIの効果=PG+コソプト

 日本人の緑内障(NTG)の問題点
  NTG
   PG単独からコソプト追加で2mmHg↓
    High teen 有意差(+)
    Low tenn  有意差(−)


V.ムンテラ

 生きている間に失明するかどうか
  1.病期:GONと視野
  2.眼圧レベル:目標眼圧
  3.余命:平均年齢+5才

 データを懇切丁寧に説明
  (イニシエーションはしっかり行う)
 
 視神経乳頭 C/D比
  0.5以下 正常
  0.6   境界
  0.7以上 異常
  0.9以上 明らかな異常

 立体眼底写真:感度・特異度に優れるが主観的

 1.乳頭大→陥凹大
    DM/DD>3:小乳頭
    DM/DD<2.4:大乳頭
 2.大乳頭・大乳頭陥凹には注意
 3.CD比の拡大と左右差に注意
 4.注意すべき視神経乳頭
    小乳頭
 5.DH
 6.SSOH
    HFA30-2かGP
    意外に多い(非典型例を含めると)
 7.強度近視
    中心近くの感度低下
     視力障害が早い

 治療開始のポイント
  眼圧が高い
   20〜24…年に2回経過
   25〜 …年に3〜4回経過
  中〜高齢者
  前房が浅い
  家族歴がある
  乳頭陥凹拡大
  ThinNFLD
  PE…進行が速い

 1.進行悪化の速さ:MDスロープ
 2.眼圧レベル
 3.余命:平均年齢+5歳

 生きている間に失明するか
  「しかし失明にも幅がある」

 HFAトレンド分析
  MD slope:5〜6回検査必要(2〜3年かかる)
   -0.3dB/Y そのままで
   -0.5〜  中〜長期的治療の変更・追加
   -1.0〜  早めに次の治療(手術を含め)
緑内障患者さんへのムンテラ
 〜薬剤を変更する時・手術をすすめる時

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