眼底イメージング
〜OCTの読み方から補償光学技術まで〜
T.眼底イメージングの歴史

 直・倒像鏡の開発…パラダイムシフト1
  多くの眼底疾患発見
 眼底カメラ
  眼底像の記録
 FA…パラダイムシフト2
  血管病巣情報
 SLO
  動画FA&IA
 OCT…パラダイムシフト3
  眼底断層像


U.OCTの進歩

 タイムドメインOCT
 スペクトルドメインOCT
 SD−OCT
 AO−OCT、Eye tracking SD−OCT
 Swept-source OCT
 Full-field OCT

 深さ分解能 Axial resolution
  OCTの分解能は深さ分解能で決まる
  XY面分解能は収差のため低い
  光源が良くなると深さ分解能↑
  光源の進歩が深さ分解能の進歩でもある

 高速性
  タイムドメイン………参照鏡を機械的に動かす必要性(+)
  スペクロルドメイン…参照鏡を機械的に動かす必要性(−)

 SD−OCTで可能
  三次元スキャン…最大の長所は網膜厚測定がより正確
  ノイズスペックル除去

 日本人の正常黄斑部網膜厚
  男>女
  男:年齢に相関して減少
  女:年齢に相関した減少なし
  年齢・性別を考慮必要

 網膜層構造解析
  セグメンテーション技術向上
  網膜下層の厚み測定可
   NFL,GCC,IPC,INL,…
  網膜層厚と年齢・性別には関連性あり
  網膜内層は年齢に応じて網膜層厚↓

 スペックルノイズ
  コヒーレント光でスキャンしたとき生じるぶつぶつの斑状物
  減らす方法…加算平均法
  分解能よりスペックルノイズの方が影響は大

 Eye-tracking
  固視微動を除去

 深達性
  水と組織の吸収特性に規定される
  とくにRPE
  以下のOCTで脈絡膜・強膜の観察が可能に
  EDI-OCT (Enhanced depth imaging)
   CSCにおける脈絡膜肥厚↑がPDTで↓
  Swept-source OCT


V.OCTの読み方

 読影の原則
  細胞層 低
   GCC
   INL
   ONL
  繊維層 高
   RNFL
   IPL
   OPL
  境界  高
   ELM
   IS/OSまたはISelipsoid
   COST
   RPE

 アーチファクト
  固視微動の影響
  測定光ブロックによるシャドー
   網膜血管
   網膜出血
   硬性白斑

 傾斜による低反射化
  ドルーゼン
  SRD
  dome-shaped macular

 ミラーイメージ(虚像)の写り込み
  asteroid hyalosis
  深さ方向の感度減衰

 外網状層=シナプス部+ヘンレ線維層
  傾けるとヘンレ繊維層が可視化できることあり

 疾患で見える繊維層
  SDR
  ドルーゼン

 反射強度の表示法
  病変観察には白黒がベター

 CSC
  SRD内で外節が伸展…RPEに貧食されないため
  外顆粒層薄く、ヘンレ層が見え、ブルッフ膜分離

 PCV
  SRD内にfibrin塊…網膜を侵食する
            光を通すのでシャドーにならない

 cf:perifoveal PVD
  RPE上のreticular pseudodrusen
  reticular:網目状
  soft drusenはRPE下なのに、RPE上にできる

 RPと後期AMDは深い関係
  RPになるとAMDが両眼性になる可能性が高い

 特発性黄斑円孔
  aptic space
  術後、IS/OS異常の有無が視力と相関

 ERM
  cotton-ball(+)→視力予後悪い
   IS/OSとRPEの間にできる

 DME
  CMEやcystによりIS/OSが不明瞭になる

 DR
  hyperreflective foci
   漏出したリポ蛋白で硬性白斑の前駆体
   眼底写真で写らない


W.最先端のOCT

 補償光学(AO)
  天体望遠鏡の解像度を↑
  眼底では面分解能↑
  PC−波面補正素子

  描出可能なもの
   @線維束
   A血流動態
   B視細胞
     CSC…視細胞密度↓→視力↓
     MH…術後も視細胞障害残存
     ERM…術後も視細胞配列の乱れ不変

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