前眼部感染症の診断と治療のコツ
ヘルペス
 時間差をつけて処方
  ゾビラックスを早く切らない
  ゾビラックス眼軟膏(5日)→ゾビラックス眼軟膏+ステロイド点眼(リンデロン等)(2日)→ステロイドのみ(4日)

RAの周辺部潰瘍
 溶け方がきれい

問診のコツ
 感染の背景を知る
  症状(痛みの有無、進行の速度)
  CL
  点眼薬(とくにステロイド)
  全身疾患
   アレルギー
   糖尿病
   RA
   抗癌剤(TS−1)
   他

 起炎病原体を知る
  塗末標本+感受性検査
   好中球(多核白血球)…細菌、真菌、クラミジア
   単核球…ウイルス
   好酸球…アレルギー
   形質細胞…クラミジア

   角結膜上皮細胞
    多核巨細胞…HSV、VZV
    封入体…クラミジア
   病原体
    細菌、真菌、アメーバシスト

 融解している角膜の様子を観察
 角膜だけでなく周辺部も診る
  眼瞼

樹枝状病変の鑑別診断
 ヘルペス
 中毒性
 MPS
 アカントアメーバ

診断・治療のコツ
 初期は最低でも3日毎の診察
 3日間は続けて反応を診る
 念のため多種薬剤併用はやめる
  後の判断が困難になるため

入院を要した角膜感染症
 原虫(アカントアメーバ) 60%
 カンジダ 35%
 緑膿菌 27%
 MRSA 25%

MGD
 治療
  クラリス200mg(1錠)1日1回朝食後 数ヶ月投与
  ベストロン点眼 1日4回
  リンデロン点眼 1日4回→経過みてフルメトロンへ
 ◎麦粒腫の既往がないか聞くのがポイント

 マイボーム腺関連角膜上皮症
  マイボーム腺感染
   眼表面常在菌
  W型アレルギー反応
   フリクテン(結節型)
   SPK型(非結節型)

 マイボーム腺関連角膜上皮症類似疾患
  酒さ性角膜炎
   酒さ
    女性、25〜50才以上に多い
    挫創様変化
   皮膚疾患である酒さの合併症の一つ
   MGD、眼瞼炎と関連が強い
  治療
   ミノマイシン(50mg)2錠 分2
   クラビット点・フルメトロン点併用


トピックス
 抗生物質による治療
  耐性微生物の増加
  重症角膜感染の増加(混合感染、アカントアメーバ)

 PDT
  腫瘍性病変にも有効
  この治療法が確立すれば耐性菌や混合感染にも有効
  薬剤の副作用もなくなる

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