緑内障診断アップデート
T.構造に注目した緑内障診断
緑内障の進行
視神経乳頭表面の沈下(52%で先行)→cpRNFLT菲薄化→(2年位)→視野異常
cpRNFLT
緑内障診断率は高い
94μm以下は緑内障を疑う
FAG
視神経乳頭の毛細血管充填欠損
cpMVT
血管径と相関し緑内障と相関する
OCT angiography
RPC(radial peripapillary capillaries)の評価
LSFG(laser speckle flowgraphy)
乳頭部MBR
篩状板近辺の血流…短後網様体動脈由来
緑内障では血流のピークが後退、波形が平坦化
篩状板が内掘れに変形、菲薄化→軸索絞扼
MRI
視神経断面積↓
拡散ランソル画像は視野と相関
Flattening SS-OCT
RNFLT角度は重症度と相関
U.機能と構造を生かした緑内障診断
cpRNFLTとMD値
OCTは後期に変動が小さい
視野異常は初期に変動が小さい
両者のメリットを生かしたwrgc(予測ガングリオン細胞数)
V.鑑別診断
@高血圧網膜症
高血圧による網膜血管閉塞疾患により乳頭陥凹やcpRNFT・GCC菲薄化が進行する
2、3ヶ月でも進行はありうる
ABAVO、BRVO
白鞘化した血管あり
完治してもNFLDと乳頭陥凹が残存
BADOA
常染色体優性遺伝
特徴:以下の一見矛盾した所見
視野異常:軽度
乳頭耳側の蒼白化
GCC:ほとんどない
CSSOH
上方の広範囲のNFLDとリムの菲薄化
それに伴い網膜静脈血管の起始部が上方にシフト
GP:最外周まで視野欠損
SSOHと緑内障の合併→重症化
SSOHは血流が悪いので緑内障になると進行しやすい
D脳腫瘍
原因不明の視野異常の進行
視野に余裕があれば3ヶ月毎の視野検査で進行を確認して治療開始
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