実践角膜診療
角膜上皮疾患の鑑別

1.物理的刺激によるもの
 @紙切り外傷
   治りにくい、再発多い

2.再発性角膜上皮びらん
   角膜接着障害(糖尿病等)
 @格子状角膜ジストロフィ
   接着不良
   ひどくなるとメス・エキシマレーザーにて切除

3.遷延性角膜上皮びらん
 @兎眼
   角膜実質融解を伴う
 A薬剤毒性
   緑内障、NSAID

4.自己免疫疾患
 @眼類天疱瘡…輪部疲弊症
   上皮基底膜の抗原に対する自己抗体
   ステロイドで炎症の沈静化
 Aモーレン潰瘍
   潰瘍の辺縁がシャープ
 BRAによる周辺部潰瘍

5.感染性
 @緑膿菌
   角膜から垂れ下がる眼脂
   キノロン、アミノグルコシド併用
 AMRSA
   アルベカシン点眼液
 B真菌
   表面より内側に病変が強い
 Cサイトメガロウイルス角膜内皮炎
   ガンシクロビルが有効
   アシクロビルは無効
 Dヘルペス角膜炎
   上皮型
    樹枝状潰瘍
    地図状潰瘍
   実質型
    円板状角膜炎
    壊死性角膜炎
   内皮型
    浮腫、内皮細胞脱落
    抗ウイルス+ステロイド

   アシクロビル耐性ヘルペス角膜炎
    アシクロビル+ステロイド だらだら
    アシクロビルは2週間から1ヶ月使用してみる
    治療:TFT

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