T.乳頭腫脹
乳頭腫脹
うっ血乳頭
頭蓋内圧亢進
乳頭浮腫
偽性うっ血乳頭
診断手順
偽性を除外
両眼か片眼か
発症様式
卒中型
炎症型
好発部位・性差
乳頭周囲線維混濁(=傍乳頭血管隠蔽)
傍乳頭血管隠蔽の有無
偽性うっ血乳頭
所見
傍乳頭血管隠蔽(−)
小乳頭が多い
生理的乳頭陥凹の欠如
乳頭血管起始部の変位
乳頭埋没ドルーゼン
治療
視神経低形成を合併していることが多い
神経線維厚菲薄やそれに伴う視野欠損
乳頭埋没ドルーゼン
CNVの発症に注意
両眼か片眼か
両眼性うっ血乳頭→頭蓋内圧亢進症をまず除外する
MRI 頭蓋内占拠病変
idiopathic intracranial hypertension(IIH)
静脈洞血栓
肥厚性硬膜炎
脳脊椎液吸収不全
両眼性でうっ血乳頭以外の病変
サルコイドーシス
原田病
動脈炎性虚血性視神経症の両眼発症
小児のADEM
片眼性視神経炎
虚血性視神経症(動脈炎性・非動脈炎性)
U.視神経炎と虚血性視神経症
視神経炎vs虚血性視神経症
乳頭所見だけでは鑑別不可能
発症様式を確認
視神経炎なら
65才以上で初発は無い(高齢者は脱随性疾患が多い)
2週間で視力は最低になる
球後痛・眼球運動痛
治療:原則的に入院してパルス療法
非動脈炎性視神経症なら
40才以下での発症はまれ
起床時突然 (natural hypotension)の視力低下
低還流による卒中
小乳頭
除外診断による
治療:有効な治療法は確立されていない
動脈炎性視神経症なら
75才以上がほとんど
女性に多い
突然のきわめて重篤な視力低下
全身の血管炎、炎症性閉塞
鑑別に要する検査
MRI、血液検査、視野検査(中心暗点/水平半盲:特異的ではない)、cff(回復期の指標)
治療:緊急対応
注意を要する視神経萎縮
視力が低下中、視力低下が慢性化
耳側rim蒼白化→圧迫性を疑う
エタンブトール視神経症
内服1年以内の患者の3%
両眼の盲中心暗点だけでなく両耳側半盲を呈することも多い
V.視野異常
視野異常
視索路の構成要素
1)視細胞
2)網膜神経節細胞〜網膜内繊維層〜視神経
3)視交叉以降:垂直経線・水平経線の両方あり
視神経線維束欠損→マリオット盲点
視交叉より中枢→固視点に向かう
W.眼球運動
眼球運動
動かないパターン
1)両眼性
単眼性…眼位麻痺
2)拘束性…forced duction test
麻痺性
3)筋原性
神経原性
神経筋接合部異常
小児の重症筋無力症では必ずしも眼瞼下垂、テンシロンテスト(+)とならない
動眼神経麻痺が疑われたら
1)2つのGの除外
Graves病
MG
2)単独or複合麻痺(海綿静脈洞病変)かの確認
滑車神経(上斜筋)麻痺合併の有無
下方視時内方回旋の有無
動眼神経麻痺+滑車・外転・三叉神経麻痺の合併→海綿静脈洞病変
さらに+視神経障害→上眼窩裂〜眼窩尖端部病変
3)瞳孔散大(動眼神経麻痺)合併しやすい→IC−PC症候群
動眼神経麻痺の原因としての動脈瘤
成人17% 小児3%
他の脳神経麻痺
視神経→上眼窩裂病変
滑車・外転・三叉→海綿静脈洞病変
過誤支配(異常再生)
対側の眼瞼下垂、上転障害←動眼神経核(中枢)障害(脳梗塞・出血)
動眼神経核 上眼瞼挙筋は両側支配
上直筋は対側支配
滑車神経麻痺
外傷
微小循環障害
脳外科手術後
外転神経麻痺が疑われたら
Fisher症候群
急性の外眼筋麻痺+運動失調+健反射消失を三徴とする免疫介在性ニューロパチー
両眼性外転障害で発症し、全外眼筋麻痺に移行
顔面神経麻痺の合併もありうる
多くは上気道系感染後に発症し、1〜2週間で自然寛解
Wernicke脳症
ビタミンB1欠乏、アルコール多飲
眼球運動障害:外側に目を動かせなくなり、寄り目になってしまうことがある
わからない上下複視
Skew deviation
ギラン・バレー症候群と共通する特徴を有し、亜型と考えられる
一側の眼球が下内方へ,他側が上外方へ偏倚
下方偏倚した側の脳幹障害を示唆する
X.甲状腺眼症
甲状腺眼症
治療
放射線、パルス→手術
手術時期
消炎後斜視角が安定した時
上直筋、拘束、再手術→全麻
難治例・重症例
初期治療を受けていない→パルス
治療期間
パルス 3〜4M
手術
安定するのに3M
症状
朝調子が悪い
甲状腺
正常 40%
既往歴あり 60%
充血 30%
片眼性 10% 両眼性 90%
甲状腺症 男:女=1:6、甲状腺眼症 男:女=1:1.6 …眼症は男でも多い
苦手意識を克服するための
エッセンシャル神経眼科
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