RVO治療の実際と紹介のタイミング
T.治療の選択
 抗VEGF阻害剤
  初期
  遷延期?
 テノン嚢下ステロイド注射
  遷延期?
  初期?
 PC
  遷延期
 硝子体手術
  遷延期

 欧米でのPC
           浮腫       NV
  BVOS gridPC         生じてから
  CVOS 無効→抗VEGF阻害剤 生じてから

 高度虚血型CRVO(CRVOの10%以下)は早くPCした方が良い(ほとんどルベオーシスを発生しない)

 視力≧0.9→経過観察
 高度虚血、高齢者CRVO→PRP
 自然寛解期待可→経過観察/STTA
 ほぼ全例→とりあえず抗VEGF阻害剤
 1年以上遷延する浮腫→PC、STTA、ERMありならPPV

初期
 抗VEGF阻害剤を下記以外の全てにまずは使ってみる
  ×自然寛解が期待できる
  ×血管炎型
  ×最近の脳梗塞・心筋梗塞の既往
  浮腫しかない症例にはひつこく使わない

自然寛解が期待できる症例…経過観察
 1.視力良好(0.6以上)
  0.9以上のBRVO:ほぼ確実に自然治癒→経過観察
  0.6〜0.8のBRVO、0.9以上のCRVO:自然寛解も多いが悪化もある
  希望あればすぐ治療
   効果はほぼ確実
   仕事をしている人は喜ぶ→積極的に投与で早く治る
   改善傾向はあるが2〜3M様子を見る(CRVOは2W位)
   長期予後は同じ
 2.小さい病変
  macular BRVO等
 3.耳側から回り込むBRVO
 4.乳頭血管炎型のCRVO
 5.3M以内の脳梗塞・心筋梗塞
 それ以外は抗VEGF阻害剤

U.フォローアップ
 米 CRVO 3年間毎月

 1年目までは毎月
 2年目 BRVO 2〜3M毎
     CRVO 1〜2M毎
 3年目 3M毎

 再投与はOCTまたは視力を基準に

BRVOに対するPC
 BVOS
  grid patternは批判が多い
  BRVOに対する初期の適応は無い
CRVOに対するPC
 初期の適応は無い
 適応は虚血型のみ
 高度なものはしておいた方が良い

MEに対するPC
 grid pattern…奏功機序不明
 PC<<抗VEGF阻害剤
  PCはBRVO/CRVOでも虚血型に適応なし

V.紹介のタイミング
新しいBRVO
 自然寛解を期待→1〜2M経過を見て改善無ければ紹介
 それ以外はすべて紹介
新しいCRVO
 できるだけ早めに全例紹介
古いBRVO・CRVO
 抗VEGF阻害剤で再燃を繰り返す

診察間隔
 発症後1年以内は2W毎
    1年以後は1M毎

紹介状
 診察間隔、いつまでMEがなかったか、視力の経過

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