黄斑部毛細血管拡張症の診断と治療アップデート
Mac Telの定義
 ”特発性”に片眼または両眼性に黄斑部の毛細血管拡張所見を呈する疾患
 →他の疾患と混同されやすい

Yannuzzi分類
 Mac Tel
  Type1 血管瘤型…拡張した毛細血管からの漏出による浮腫
  Type2 傍中心窩型…網膜の萎縮

Type1 血管瘤型
 男性 90%
 片眼性 94%
 平均年齢:40才前後

 眼底所見:輪状硬性白斑
 OCT:CMEと網膜肥厚
 Coats病、レーベル粟粒血管腫症と同じスペクトラム上にあると考えられる

 初診時視力:0.5位

 鑑別診断:BRVO…耳側縫線を越えない
      DR
 診断のポイント:耳側縫線を巻き込んで病巣が広がる

 治療:毛細血管瘤の光凝固が基本
    無治療で消失もある

 まとめ
  中年男性、片眼性
  輪状硬性白斑、毛細血管瘤、黄斑浮腫
  治療:光凝固

Type2 傍中心型
 OCT:FA所見に一致しない細胞内外層の萎縮…萎縮性嚢胞(特徴的)
     網膜厚は正常または減少
     EZの欠損
     増殖期:網膜下新生血管

 萎縮する原因(病態)
  ミューラー細胞の変性

 自然経過
  非増殖期
   変視症
   視力低下はゆるやか
   ただし、読書能力の著明な低下(読書速度低下)
  増殖期
   視力の著明な低下

 鑑別診断
  糖尿病網膜症、放射線網膜症、MH、AMD
 病初期の診断は困難
  網膜の不透明化、right angle venules(直角に下降する黄斑部血管)がポイント

 Type2に続発するMHの手術閉鎖率は30%
  ミューラー細胞の病気なので閉鎖しにくい

 自発蛍光(RPE細胞内のリポフスチンを視覚化)
  黄斑があまり黒く映らない…黄斑の色素が減少

 単色光もしくはレッドフリーでの撮影
  黄斑部に横楕円形の高反射

 OCTA:主に深層細胞層で拡張血管

 cf:タモキシフェン網膜症
  乳癌
  ミュラー細胞に障害を起こす
  Type2と酷似…鑑別不可

 治療
  非増殖期
   ミュラー細胞病なので有効な治療なし
  増殖期
   抗VEGF阻害剤…一定の有効性あり
  将来
   CNTF(神経保護薬)の眼内インプラント

 まとめ
  性差なし、両眼性
  OCTが有用:萎縮性嚢胞
  ミューラー細胞の変性
  光凝固無効、根本的治療なし

 変性症で眼底正常→type2を念頭に
  変視症:Muller cell coneが関与

Type3 閉塞型
 非常にまれ
 全身の血管閉塞性疾患を伴う
 分類的除外を提案されている

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