糖尿病網膜症の治療戦略
T.糖尿病黄斑浮腫(DME)
DMEに対する光凝固(1985ETDRS)
光凝固がDMEによる視力低下を減らす(24%→12%)
しかし、視力上昇は3%以下
薬物
トリアムシノロン
抗VEGF薬
ルセンティス
マクジェン
アバスチン
1.トリアムシノロン
硝子体内投与…飛蚊症出現
テノン嚢下投与…眼圧上昇少ない
単独でも6ヶ月で半数に副作用
光凝固(grid/focal)の方がTA硝子体内投与より長期的に有効の可能性
PCとの関係
PCによるMEを予防
PCによるMEに有効
TA+毛細血管瘤凝固はMEの再発を予防
無効例
黄斑部牽引
黄斑部に後部硝子体膜が存在…除去で改善
2.抗VEGF薬
ルセンティス
The READ-2 Study
ルセンティス有効
The RESTORE Study
ルセンティス有効
PCより単独または併用が有効か
ただし投与日数は平均7回/12ヶ月と多い
U.アバスチン
BOLT Study Report2
期間2年 有効
アバスチン単独>PC
1.MEに対する治療
アバスチン+TA併用療法
アバスチン硝子体内投与は頻回投与が前提
ERMがあると効果乏しい
2.NVGに対するアバスチン+追加治療
@PC
A眼底透見不能→硝子体手術単独
B眼圧上昇→眼圧下降
アバスチン
隅角新生血管抑制効果あり
早期で硝子体手術+濾過手術可能
3.重症PDR手術前投与
増殖膜からの出血↓
前房水中のVEGFはほぼ(−)になる
全身への影響
血中VEGF濃度が極度に低下
血中に移行している可能性大
繰り返し投与には注意が必要
全身を介して fellow eye への移行の可能性あり
V.その他
DM患者の眼圧
眼圧が高い傾向
DR(+)では HbA1c 高いと眼圧は高いデータあり
メカニズムは不明
仮説@浸透圧
A角膜(圧・硬度)↑
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