ドライアイ
コアメカニズムの階層構造とそのアプローチ

2006ドライアイの定義
 コアメカニズム+涙液層と眼表面上皮の悪循環

リスクファクター→(橋渡しするメカニズムが介在)→コアメカニズム→症状

コアメカニズム
 必須検査
  1.問診
  2.眼表面の涙液検査
    下方メニスカスの中央の高さ
    BUT…2つのBUを区別する
     @開瞼維持後の線状のBU…Tear filmの安定性
     A開瞼直後の丸いBU…上皮の水濡れ性
  3.上皮障害…とくにシェーグレン(結膜優位)
  4.シルマー試験
    コアメカニズムの修復力を調べる検査
    斜めを見てもらって入れる
    涙が少ない人はゆっくりはがす

日米のコアメカニズムの考え方の違い
 日本(従来):頻回点眼で水分補給、悪循環を治療
 米:シクロスポリン点眼で炎症を治療

新しい治療
 ジクアホソル
  結膜上皮:水分分泌↑
  胚細胞:分泌型ムチン↑
  角膜上皮:膜型ムチン↑
 レバミピド
  胚細胞:分泌型ムチン↑
  角膜上皮:膜型ムチン↑
  抗炎症作用

 今後
  ムチン産生抑制剤の単独あるいは併用で点眼回数↓効果↑

マイボーム腺機能不全
 VIPDr
  @Vasclarity 血管拡張
  AIrregularity 眼瞼縁不整
  BPlugging
  CDigital pressure
  DRetro- or Unterplacement of mucocutaneous junction

 MGDは長期戦、完治困難
  例)エリスロマイシン8ヶ月継続点眼
    圧出を繰り返す(1回/月 数年)

 閉塞性…マイボーム腺炎(細菌増殖あり)
  クラリスロマイシン200mg 1錠 1ヶ月内服

3つのコン…蒸発亢進
 パソコン、エアコン、コンタクト

閉瞼不全(下眼瞼下垂)
 外科的治療
  Lateral tarsal strip procedure
   下眼瞼の上方シフト
   涙小管ポンプ↑+chalasisの隠蔽

分泌性ムチン減少
 例:薬剤性眼類天疱瘡
 治療
  涙液管理
   上下涙点閉鎖+BAKフリーベタメサゾン
  消炎
   BAKフリー人工涙液

膜型ムチン減少
 例:BUT短縮型ドライアイ
     開瞼直後の丸いBUが特徴
 非常に強い自覚症状
 原因不明(上皮の水濡れ性低下か)
 治療例
  ジクアス点眼液 2ヶ月+フルオロメトロン0.1%(症状増悪時 2回/日)

摩擦
 結膜弛緩症
  瞬目時の摩擦→慢性炎症
  涙液の破綻、点眼効果↓→上皮障害
  治療:手術
 SLK
  上方の球結膜に弛緩
  25%にドライアイ
  30%に甲状腺疾患合併
  治療:手術もあり…涙液減少がなければ完治
 眼瞼下垂
  瞬目時の摩擦↑→上方角膜障害
  治療:手術できれいに治る






  
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