強膜炎の病態と治療

原因的分類
 全身性…関節リウマチ、Wegener肉芽腫、結核、梅毒、ウイルス感染等
 感染性…帯状疱疹、細菌等
 特発性…自己抗体上昇を伴うことあり

病型的分類
 前部型…結節性、びまん性、壊死性等
 後部型…脈絡膜皺壁、線状低蛍光、後部強膜肥厚
     原田病との鑑別困難

程度分類
 10%フェニレフリン点眼で判断


強膜炎の治療
 点眼
 内科的
 思うようにならない
 大きな代償を払わなければならない場合がある

強膜炎が抱える問題
 再発
 ステロイド依存性
 ステロイド全身投与が必要
 免疫抑制剤が必要になる
 ステロイド、免疫抑制剤への副作用への対応
 耐え難い疼痛を伴うことがある

治療方針
 点眼 NSAIDs
    ステロイド→漸減中止
 内服 NSAIDs…疼痛緩和
    ステロイド→漸減中止
 免疫抑制剤点眼+ステロイド内服(漸減中止)
 免疫抑制剤内服+ステロイド内服(漸減中止)

ワンポイント
 再発した場合、PSL30mg/日から再開→2W
  10〜15mgで再開しても効いているのか分からない
 疼痛は免疫抑制剤(セルセプト等)にて寛解
  ステロイド中止→免疫抑制剤中止
 再発しやすい場合、PSL長漸減療法
  1mg/2〜4週ずつ減量(2年以上かかることあり)
 ステロイド内服拒否の場合、TA後部テノン嚢下注射…壊死性には禁忌

病理
 細胞浸潤
  自己免疫性…B細胞
  特発性…T細胞





 
Copyright © Sugimoto Ophthalmic Clinic All Rights Reserved.