ぶどう膜炎治療の実際
ある市中病院でのぶどう膜炎の頻度
1.サルコイドーシス 2.ベーチェット病 3.眼内リンパ腫
2.3位が大学病院と違う
前眼部炎症
豚脂様KPs
サルコイドーシス、原田病(とくに再発例)
両眼性、三角形を示すことが多い
色素沈着を伴う→ヘルペス
ボスナーシュロスマン症候群 繊維柱帯が健眼より色素が薄い
ステロイド無効、diffuseなKPsならば前眼部PCR
CMV虹彩炎…中年以降、男性、片眼
難治性強膜炎
リウマチ関連疾患における難治性強膜炎ではインフリキシマブを積極的に使用
後部強膜炎
原田病類似の臨床像をとる
眼球痛(眼球運動時)→緑内障発作と間違われることあり
漿液性網膜剥離を伴うことがある
治療 TAテノン嚢下注射
強膜開窓術
cf:漿液性網膜剥離の鑑別
下方の網膜剥離→体位変換での網膜下液の移動の有無 あれば漿液性
CTで眼軸が短い→uveal effusion
両眼性に浅前房…毛様体剥離
無散瞳でもOCTして眼底病変あれば原田病を疑う
仮面症候群…原発性眼内悪性リンパ腫
びまん性棘状KPs
前部硝子体の”オーロラ状”細胞浸潤(濃いdense細胞浸潤)
特徴 網膜下浸潤病巣とベール状硝子体混濁
診断 硝子体生検
細胞診断、PCR診断
色素を伴ったKPs
プレドニン内服を減量したら再燃
cf:日本では普通0.5mg/kg/日
最大量は1mg
cf:プレドニン内服が効果なしの場合考えられる原因
①ステロイド不十分
TA硝子体注射で沈静化
②眼内悪性リンパ腫
治療:MTX硝子体投与が第一選択
小児ではステロイドを長期に使えない
慢性前眼部炎症が多い
白内障、帯状角膜症に注意が必要
OCT:黄斑浮腫あればMTX(リウマトレックス)内服考慮
前眼部炎症だけなら瞳孔管理が一番重要
ステロイド点眼は効果が無いことが多い
続発緑内障
ぶどう膜炎の40%で眼圧が上昇した。
うち30%が手術を要した。
ぶどう膜炎の10%が緑内障出を要した。
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